次の日本の総理大臣を決める自民党総裁選。
岸田文雄首相が退陣することを表明し、政界は非常に慌ただしい状況となっています。
今回の「週刊タイパニュース」では、自民党総裁選の動きについて解説します。
岸田文雄首相が退陣を表明!
こんにちは!ジャーナリストでVTuberとしても活動している宮原健太です。
9月に行われる自民党総裁選。8月14日に岸田文雄首相が出馬しないことを表明し、日本の総理大臣が3年ぶりに交代することとなりました。
その後、自民党の様々な政治家が総裁選への出馬に向けて動き出し、次の日本の総理大臣が誰になるか注目が集まっています。
今回は、この自民党総裁選の動きについてお話ししていきます。
与党のトップが総理大臣になる
そもそも自民党総裁とは何なのかについては、「総理大臣が交代する?自民党総裁選」でも説明しました。
日本では与党トップが総理大臣を務めることが慣例となっているため、自民党総裁選は次の総理大臣を決める選挙にもなるということでしたね。
なお、自民党総裁になったら自動的に総理大臣となるわけではなく、国会で首班指名選挙というものを行い、国会議員の投票で選ばれて初めて総理大臣となります。
ですので、自民党総裁選が終わった後には、早急に臨時国会が開かれることになります。
なぜ岸田首相は再選を諦めたのか?
さて、これまでのタイパニュースでは、支持率の低い岸田首相を総理総裁の座から引きずり降ろす「岸田降ろし」が自民党で起こっていることや、それでも岸田首相は再選する気まんまんだったことについて第39回、第40回で説明しました。
その岸田首相がどうして急に不出馬を表明してしまったのでしょうか。
背景には様々な権力闘争があったのですが、簡単に言えば「総裁選に勝てるだけの仲間を集められなかったから」ということになります。
岸田首相を支えてきた麻生太郎氏も再選に向けて、岸田首相とは一度仲違いした茂木敏充幹事長や、多方面に人脈を持つ森山裕総務会長などに働きかけたのですが、求心力が落ちる中で色よい返事がなく、最終的には不出馬を判断したということです。
総裁選は例を見ない大乱立状態に
その自民党総裁選ですが、数多くの候補者が出てくる大乱立の状況となっています。
8月28日現在でも、小林鷹之氏、石破茂氏、河野太郎氏がすでに出馬を表明しているほか、小泉進次郎氏、高市早苗氏、林芳正氏、茂木敏充氏、上川陽子氏が出馬を決めたと報じられており、ほかにも加藤勝信氏、青山繁晴氏、斎藤健氏、野田聖子氏が出馬に向けて動いているとされています。
これは過去に例を見ないほどの大乱立なのですが、なぜこのような状況になったのか。
次回は総裁選大乱立の理由について解説します。
ぜひ、お楽しみに!
宮原 健太
ジャーナリスト、YouTuber
1992年生まれ。2015年に東京大学文学部を卒業し、毎日新聞社に入社。宮崎、福岡でさまざまな事件、事故、災害現場の報道に携わった後、東京政治部で官邸や国会、政党や省庁などを取材。自民党の安倍晋三首相や立憲民主党の枝野幸男代表の番記者などを務めた。2023年に独立してフリーで活動を開始。文春や集英社、PRESIDENT Onlineや現代ビジネスなど様々な媒体に記事を寄稿している。YouTubeチャンネル「記者VTuberブンヤ新太」ではバーチャルYouTuberとしても活動しており、日々のニュースを分かりやすく解説している。
▽YouTube=https://www.youtube.com/@bunyaarata
▽X=https://twitter.com/bunyaarata
▽note=https://note.com/bunyaarata
■ あわせて読みたい
編集/大徳明子 文・図表/宮原健太(ジャーナリスト)