12月10日は国連が定めた「人権デー」。日本では、この日を最終日とする1週間、12月4~10日を「人権週間」として啓発活動を行っている。
美容業界では、b-ex(ビーエックス)が2024年6月に、企業活動の新たな指針として「b-ex人権方針」を策定した。環境に配慮したクリーンビューティーに力を入れている同社が人権の取り組みも進めていく。
2024.12.09更新(2024.12.06公開)
b-exが目指すのは「人々の権利を守れる企業」
「人生に、新しい美の体験を。」を企業のミッションに据えるb-ex。ビジョンには「アジアNo.1プロフェッショナル&クリーンビューティー企業グループ」を掲げている。
b-ex人権方針の全文
b-exの人権方針は以下の通り。
適用範囲
本方針は、b-exのすべての役員・従業員に適用されます。また、b-exの事業活動・製品・サービスにかかわるすべての取引関係者(ビジネスパートナー)に対しても、本方針を理解・支持し、人権の尊重に努めていただくことを期待します。
特に重要と考える人権課題
私たちは、事業活動に関連する以下の人権課題への取り組みが特に重要であると認識しています。
- 人種、民族、性別、言語、宗教、思想、国籍または社会的出自、性的指向・性自認、健康状態、障がいの有無、雇用形態等による偏見や差別の禁止
- あらゆる形態のハラスメントおよび非人道的な扱いの禁止
- 適正な賃金と労働時間の管理
- 安全で衛生的な職場環境の維持
- 強制労働・児童労働の禁止
- 結社の自由と団体交渉権の尊重
- 個人情報およびプライバシーの保護
人権デュー・ディリジェンス
私たちは、人権デュー・ディリジェンスの仕組みを構築し、b-exが直接・間接的に及ぼす可能性のある人権への負の影響を特定・評価し、防止・軽減するための取組みを進めるよう努めます。また、取り組みの実効性を継続的にモニタリングし、改善してまいります。
是正・救済
私たちは、事業活動を通じて人権に対する負の影響を引き起こした、あるいはこれを助⾧したことが明らかとなった場合には、適切かつ効果的な手続きを通じて是正・救済に取り組みます。
理解浸透・教育
私たちは、本方針がすべての事業活動に組み込まれ、効果的に実行されるよう、b-exの役員・従業員に対して幅広く教育・啓発を行います。また、ビジネスパートナーおよび関係者に対しても、本方針を共有し、理解・浸透を図ってまいります。
ステークホルダー・エンゲージメント
人権への負の影響に適切に対応していくためには、事業活動において負の影響を受ける、あるいは受ける可能性があるステークホルダーを認識することが重要であると考えます。私たちは、ステークホルダーと適切なタイミングで事業活動に関連する人権課題を共有し、対話と協議を行ってまいります。
情報開示
私たちは、本方針に基づく人権デュー・ディリジェンスを含む人権尊重の取り組みの状況について、ウェブサイト等のコミュニケーション手段を通じて開示します。
推進体制
本方針の実行においては、責任を持つ担当役員を明確にした上で、適切な推進体制を整備します。
(以上、原文ママ)
グローバル企業としての活動を強化するにあたり「事業にかかわるあらゆる人々の人権を尊重する責任を果たす」とする企業の姿勢を示した。
■ あわせて読みたい
>> b-ex福井敏浩CEOがNYで講演 「ヘアサロンと共にSDGs推進」