厚生労働省は2024年6月18日、「第1回厚生科学審議会生活衛生適正化分科会 理容師・美容師専門委員会」を開催した。
理美容師の実技試験や理美容学生の実習の見直しを視野に入れた、理美容業界にとって重要な会議は、3回にわたり10名の委員で行われる。
実技試験・実習見直しへの経緯
ここまでの経緯としては、まず第18回規制改革推進会議の一環として、「美容師の養成のあり方に関する検討会」が立ち上げられた。2022年1月の第1回検討会を皮切りに、3回にわたって議論を交わしている。
ヒアリング対象となった全日本美容業生活衛生同業組合連合会(全美連)と日本美容サロン協議会(JABS)は会員らの声を集め、これを参考に検討が進められた。
その結果、理美容師の実技試験、理美容学生の実習の見直しを視野に、改めて「理容師・美容師専門委員会」による検討が行われることになった。
関係者へのヒアリング経て論点整理
6月18日の第1回会議では、検討事項や今後のスケジュールが確認された。
理容師・美容師専門委員会における検討事項
(1)実技試験のあり方について
(2)養成校在籍時の実習などについて
委員会のスケジュールは、次の通り。3回の委員会での議論を踏まえ、年度内に当面の方針を取りまとめる予定だ。
第1回専門委員会(6月18日開催済み)
・理容師・美容師専門委員会の設置
・理容師制度および美容師制度を巡る現状と動向
第2回専門委員会(夏頃)
・検討に当たっての主な論点(案)
・美容師養成施設の教育状況などに関する令和5年度調査結果の報告
・関係者(養成施設、事業者団体など)へのヒアリング①
第3回専門委員会(秋以降)
・関係者(養成施設、事業者団体など)へのヒアリング②
・各論点の検討
・論点整理
理容師・美容師専門委員会のメンバー10名
業界団体からは全理連、全美連、理容師美容師試験研修センター、日本理容美容教育センターのトップが参加し、医療衛生や経営学の教授、消費者団体の代表らと話し合う。委員会の顔ぶれは次の通り。
氏名 | 肩書き |
遠藤弘良 | 公益財団法人理容師美容師試験研修センター理事長 |
大森利夫 | 全国理容生活衛生同業組合連合会理事長 |
谷本穎昭 | 公益社団法人日本理容美容教育センター理事長 |
内藤由紀子 | 北里大学医療衛生学部教授 |
芳賀康浩 | 青山学院大学経営学部教授 |
藤田由紀子 | 学習院大学法学部政治学科教授 |
藤𠩤國明 | 全日本美容業生活衛生同業組合連合会理事長 |
増田悦子 | 公益社団法人全国消費生活相談員協会理事長 |
松野玲子 | 生活協同組合パルシステム東京理事長 |
宮崎孝治 | 江戸川大学学長 |
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文/大徳明子