総裁選に向けて「岸田降ろし」の動きも出ている自民党。
一方で、岸田首相本人はまだまだ総理総裁を続ける気でいます。
今回の「週刊タイパニュース」では、そんな岸田首相周辺の動きについて解説します。
岸田首相は再選する気まんまん
こんにちは!ジャーナリストでVTuberとしても活動している宮原健太です。
前回は自民党内で進んでいる「岸田降ろし」について具体的に見ていきました。
一方で岸田首相は秋以降も総理大臣を続けるため、自民党総裁選で再選する気でいます。
今回は、岸田首相の周りが総裁選に向けてどのように動いているのかを解説します。
岸田首相のやる気は何から分かるのか?
そもそも、岸田首相が総理総裁を続けたいと考えているというのは何から分かるのか。
実は、岸田首相自身が発信している内容から読み解くことができます。
例えば、8月1日に岸田首相は、千葉県佐倉市の商店街を視察した後、物価高対策として、秋に地方自治体に渡す重点支援地方交付金を拡充する方針を掲げました。
しかし、9月に自民党総裁選があるわけですから、秋に岸田首相が経済対策を主導するとは限らないわけですよね。
それにも関わらず、本人が秋の経済対策について言及したというのは、やはり総裁選で再選して、今後も総理を続けるという気持ちの表れだと見られています。
後ろ盾となっている政治家とは?
そんな岸田首相の後ろ盾となっているのが麻生太郎副総裁です。
麻生氏は過去に総理大臣を経験し、安倍政権でも長く財務大臣や副総理をするなど、知らない人はいないほど有名な政治家です。
彼は裏金問題後も派閥、麻生派を維持しており、麻生氏が応援してくれることは岸田首相が総裁選で再選するために必須の条件となっています。
実際に、岸田首相と麻生氏は最近、頻繁に会食を繰り返しており、総裁選に向けて積極的に意見交換をしていると見られます。
見通しが立たない岸田首相の行方
では、このまま麻生氏が岸田首相を応援するかというと、まだ見通せません。
これまで見てきた通り、岸田首相の内閣支持率低迷は続いており、続投させれば国政選挙で不利になってしまう可能性があります。
また、自民党内での岸田首相に対する不満は高まっており、反岸田が増えているのは事実です。
麻生氏も総裁選で勝てない候補を応援するわけにはいかず、岸田首相を応援するか、他の候補に乗り換えるか、慎重に判断していくものと見られます。
次回はまた別のニュースについて解説します。
ぜひ、お楽しみに!
宮原 健太
ジャーナリスト、YouTuber
1992年生まれ。2015年に東京大学文学部を卒業し、毎日新聞社に入社。宮崎、福岡でさまざまな事件、事故、災害現場の報道に携わった後、東京政治部で官邸や国会、政党や省庁などを取材。自民党の安倍晋三首相や立憲民主党の枝野幸男代表の番記者などを務めた。2023年に独立してフリーで活動を開始。文春や集英社、PRESIDENT Onlineや現代ビジネスなど様々な媒体に記事を寄稿している。YouTubeチャンネル「記者VTuberブンヤ新太」ではバーチャルYouTuberとしても活動しており、日々のニュースを分かりやすく解説している。
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編集/大徳明子 文・図表/宮原健太(ジャーナリスト)