小林製薬の紅麹サプリによる健康被害が連日のようにニュースになっています。
そもそも、「紅麹」とは何なのか、なぜこのような被害が広まってしまったのか。
今回の「週刊タイパニュース」では、こちらについて基礎から解説します。
紅麹サプリの健康被害が大問題に
こんにちは!ジャーナリストでVTuberとしても活動している宮原健太です。
紅麹サプリによる健康被害が大きな問題になっています。
小林製薬が販売していた紅麹サプリを飲んだ人たちが次々と腎疾患などの症状を引き起こし、5人が死亡、150人超が入院する事態となったのです。
また、小林製薬が製造した紅麹はサプリメントだけでなく、他社が販売している酒やみそ、菓子などにも含まれていて、それらの製品も自主回収が行われたということで話題となりました。
発酵食品とは何なのか?
そもそも、この「紅麹」とは一体何なのでしょうか。
それを知るためには、まずは発酵とは何かを押さえておく必要があります。
醤油やみそなどの調味料から、納豆やヨーグルトまで、身の回りには様々な発酵食品で溢れています。
これらは、微生物がエネルギーを得るために食材を分解して出来上がった食品となります。
発酵も腐敗も現象は同じ
よく発酵と対比されるのが腐敗です。
実は、発酵も腐敗も「微生物が食材を分解する」という点では全く同じ現象なのです。
微生物によって食材が変化した結果、人間にとって有益なものを作り出していれば発酵、有害なものを作り出していれば腐敗となります。
有益なものを作るか、有害なものを作るかは菌によって違い、有益なものを作る麹菌や乳酸菌、酵母や納豆菌などが発酵食品作りに使われているのです。
紅麹菌は有益な成分を作るはずが…
「紅麹」は、お米に紅麹菌を入れて発酵させたものとなります。
発酵によって悪玉コレステロールを抑えるモナコリンKなどの有益な成分が作られることから、小林製薬はこれをサプリメント化して健康食品として販売していたのです。
しかし、今回はその紅麹サプリを飲むことによって健康被害が起きてしまいました。
次回は、紅麹サプリが健康被害を引き起こしている理由について解説します。
ぜひ、お楽しみに!
宮原 健太
ジャーナリスト、YouTuber
1992年生まれ。2015年に東京大学文学部を卒業し、毎日新聞社に入社。宮崎、福岡でさまざまな事件、事故、災害現場の報道に携わった後、東京政治部で官邸や国会、政党や省庁などを取材。自民党の安倍晋三首相や立憲民主党の枝野幸男代表の番記者などを務めた。2023年に独立してフリーで活動を開始。文春や集英社、PRESIDENT Onlineや現代ビジネスなど様々な媒体に記事を寄稿している。YouTubeチャンネル「記者VTuberブンヤ新太」ではバーチャルYouTuberとしても活動しており、日々のニュースを分かりやすく解説している。
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編集/大徳明子 文・図表/宮原健太(ジャーナリスト)