③新色ピンクベージュ、スモーキーベージュがファッショナブルグレイを後押し

2024年1月、その「ヒカリナス」に新色の「PBe（ピンクベージュ）」と「SmBe（スモーキーベージュ）」の2色が仲間入り。既存カラーに加えて5色展開となった。

池田さんが特に愛用しているのが、ピンクベージュ。ピンクを出したいのに履歴によっては黄味がかってオレンジに発色してしまったり、オイリーな赤味が出てしまったり、既存のカラー剤では扱いの難しい側面があった。

しかし「ヒカリナス」の新色ピンクベージュは、池田さんいわく「トレンドのくすみ感と透明感がきちんと出て、やわらかい印象に仕上がります」。スモーキーベージュも「既存のアッシュベージュより青みが抑えられた、モノトーン系の色がキレイに出ますね」と好印象だ。

一般的なグレイカラーは色味の選択肢が狭く、ブラウンや赤茶系が大半を占めるという。一方、「ヒカリナス」はファッションカラー感覚で、多彩なグレーが実現できる。「ファッションカラーが、いつの間にか白髪染めになっていたという繊細なカラーリングの“くすみ”を表現できるのが『ヒカリナス』の魅力ですよね」。

従来のファッションカラー剤に慣れていた人も、低アルカリ処方の「ヒカリナス」を使いこなすことで、これまで以上の仕上がりが実現できる。しかも髪への刺激が少なく色持ちがよい、というメリットが付いてくるのだ。

池田さんはカラー剤を使いこなすために、メモを細かく取ってレシピをデータベース化してきた。「卓越した技術力があるわけでもなく、自分の記憶も信用できない（苦笑）。そんな僕が唯一できるのが“記録”なんです」

そう言って取り出したのは、40代に突入して使い始めた10年日記。30代になってから5年のものを2冊使ったそうで、几帳面な“メモ魔”の横顔をのぞかせた。

「過去の事実こそ真実。過去に起こったことを次の意思決定に活かさなければ、また同じことが起きるじゃないですか。同じミスをしないためにも、僕にはこの方法がいちばん。記録（カルテ）を見れば、お客さまの髪の履歴はすべて話せます」。この蓄積があればこそ、20年以上もの付き合いがある顧客が多いのもうなずける。

④小ロットで欲しい商品を好きな分だけ

「ムーランエムーランは、フリーランス美容師にやさしいメーカーさんですよね」とつぶやく池田さん。メーカー直販のため、大口注文によるボリュームディスカウントを受けづらいフリーランスでもコストメリットがある。

「小ロットから発注できフレキシブルに対応してもらえる」「欲しい時にオンラインで頼めばすぐに届くのもありがたい」。最小限の在庫を抱えるだけで済み、シェアサロンのような限られた空間の省スペースにつながる。

大型サロンに所属していると、カラー剤はあらかじめ決められていることが多い。「自分が本当によいと感じたものをセレクトできるのが、独立したフリーランス美容師の醍醐味ですよね」と池田さんは語る。「まずは使用感を試して、『ヒカリナス』を選択肢のひとつにしてみては」と提案し、インタビューを結んだ。

池田 わたる

株式会社Solon 取締役

THE APARTMENT of Solon

1981年生まれ、千葉県出身。小学生から美容師を目指し、高校生から美容室で勉強を始める。美容学校卒業後、東京・千葉・埼玉で約20店舗を展開するヴィサージュクリエーションに入社。幹部社員として13年ほど活躍するかたわら、「美容師をよくしたい」との思いを胸に、社会起業家パートナーズのもとで美容師の勤怠管理アプリ開発に携わる。その後、ヘアケア・コスメ・スポーツなど幅広い事業を手がけるスヴェンソンホールディングスのグループ企業である株式会社Solonの取締役に就任。2023年に個室型シェアサロン・THE APARTMENT of Solonを立ち上げ、東京・錦糸町、千葉・船橋、市川に出店。2024年4月に表参道店をオープン予定。

製品概要

編集・文／大徳明子　文／岡山朋代　撮影／山田星太郎

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