美容室を宣伝するためには、どんなSNSやYouTubeチャンネルを作れば良いか。
前回の記事「チャンネル作りの戦略とは?」では、ただ美容室の名前をつけたアカウントを作るだけではなく、そこには様々な方法や戦略が考えられると説明しました。
「YouTubeバズ講座」の連載第2回では、チャンネルの方向性をどのように決めるかについて、解説していきます。
チャンネルの方向性はさまざま
こんにちは!ジャーナリストでVTuberとしても活動しているブンヤ新太です。
前回はYouTubeやSNSのアカウントを作る際にも、戦略を考える必要があることについて説明しました。
今回は具体的に、YouTubeチャンネルの方向性をどのように決めるのかについて、お話ししていきます。
YouTubeチャンネルの方向性には大きく3つ、「個人」「店」「その他」の3種類が考えられます。
王道の「個人」チャンネル
まずは「個人」です。
前回、YouTubeやSNSは個人のアカウントに注目が集まりやすいことを解説しました。
そのため、「個人」のアカウントを作ることは、「店」のアカウントを作るよりも王道だと言えます。
例えば、チャンネル登録者数100万人を超える「AYAMAR美ヘアチャンネル」は、美容師の柴田紋奈さんが動画を通してヘアアレンジについて解説しています。
動画のサムネイルを見ると分かる通り、ほぼ全てに本人が大きく写っており、柴田紋奈さんが自身をコンテンツにして発信していることがよく分かります。
このように、個人アカウントを作って発信し、ファンを獲得することで、お店の集客につなげていくということができるでしょう。
ただ、そのためにはコンテンツとなるような、魅力的な個人が必要になります。
「店」は別方向の発信も可能
次に「店」です。
美容室の店名などを冠したYouTubeチャンネルを作る場合を考えます。
どうしても「個人」に比べると、「店」というのはブランドが確立していない限り愛着がわきにくいというデメリットがあります。
ただ、チャンネル登録者数10万人を超える「LIPPS HAIR TV」のように、所属する美容師さんが代わる代わる動画に登場することで、1人1人の負担が減り、動画の更新はやりやすいかもしれません。
また、「店」のチャンネルにした場合は、美容とは全く違う方向で発信することもできます。
別ジャンルになりますが、大京警備保障株式会社のYouTubeチャンネルは、警備について発信するのではなく、社員同士が面白い企画に挑戦したり、社内でいたずらをしたりする動画でバズり、160万人以上のチャンネル登録者数を抱えています。
このような方向でチャンネルを作るメリットとしては、美容に興味関心を持っていない人たちにも、「この人たちが面白くて好き」とリーチすることができるというところがあります。
YouTubeは自由ですから、美容室のチャンネルだからと言って、美容に関してのみ発信しなくても良いのです。
テーマ特化型の「その他」
最後の「その他」は発想が無限にありますが、美容室と合いそうなのは、テーマを決めたチャンネルを作るということです。
例えば、アニメキャラクターの髪形を再現することに特化した「さとけんHair Labo」や、ショートヘアを専門にしている「ショート・ボブ専門美容師®︎ミッチー大野道寛」などがあります。
これらも、それぞれの美容師さんの個性が全面に出ているという点では「個人」に分類できるかもしれませんが、それ以上に、テーマに特化することで注目を集めていると言えるでしょう。
この場合、美容に関心がある人だけではなく、アニメが好きな人などにもリーチすることが出来ます。
ちなみに、私なんかもショートヘアの女性がタイプということもあり、ついついショートヘア専門美容師の動画とかは見てしまうこともあります(笑)
このように、YouTubeチャンネルを作る上でも、様々な方向性があるのです。
どんな方法が自身に合っているか、ぜひ考えてみてください。
次回からは実際の動画作りについて解説をしていきます。
ぜひ、お楽しみに!
ブンヤ新太
記者VTuber
1992年生まれ。2015年に東京大学文学部を卒業し、毎日新聞社に入社。宮崎、福岡でさまざまな事件、事故、災害現場の報道に携わった後、東京政治部で官邸や国会、政党や省庁などを取材。自民党の安倍晋三首相や立憲民主党の枝野幸男代表の番記者などを務めた。2023年に独立してフリーで活動を開始。バーチャルYouTuberとして活動しているYouTubeチャンネル「記者VTuberブンヤ新太」では日々のニュースを分かりやすく解説。200本以上の動画を制作し、チャンネル登録者数は7000人を突破、Xのフォロワー数は約1.8万となっている。本名は宮原健太で、文春や集英社、PRESIDENT Onlineや現代ビジネスなど様々な媒体に記事を寄稿している。
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編集/大徳明子 文・図表/宮原健太(ジャーナリスト)