裏金はどのように作られたのか? 宮原健太の週刊タイパニュース(9)

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裏金はどのように作られたのか? 宮原健太の週刊タイパニュース(9)

明けましておめでとうございます。

2024年は元日から石川県を中心に北陸地方で能登半島地震が起きるなど、不安の多い幕開けとなりました。

亡くなられた方々にお悔やみ申し上げると共に、被災地の1日も早い復興をお祈りします。

そして、本年も「週刊タイパニュース」をよろしくお願いします。

今回は、前回の記事「政治資金、裏金とは何か?」に引き続き、政界の裏金問題について取り上げていきます。

記者VTuberとしても活動するジャーナリストの宮原健太(ブンヤ新太)さんが、ニュースについてサクッと解説します!

裏金はどのように作られたか?

こんにちは!ジャーナリストでVTuberとしても活動している宮原健太です。

前回は、政界を揺るがしている裏金問題について、そもそも政治資金とは何か、裏金とは何かを解説しました。

今回は、記録に載らず、何に使っているか分からなくなってしまったお金、裏金がどのように作られていたのかについて、説明したいと思います。

政治資金パーティーとは何か?

ニュースで話題になっている裏金問題ですが、裏金作りの方法として利用されていたのが「政治資金パーティー」です。

政治資金パーティーとは、政治家や派閥が会費1人数万円でパーティーを開催し、その売り上げを政治資金とすることができるものを指します。

ホテルの会場で政治家が挨拶している様子をニュースで見かけることがありますが、それらは政治資金パーティーの映像であることが多いです。

パーティーでは政治家の挨拶の後、立食形式で食事が提供されるほか、歌手などが来て歌を披露することもあります。

記録をつけないルール違反があった

ただ、このパーティーについても政治資金規正法でルールが決まっており、その収入と支出は収支報告書にきちんと記録をつけなければいけません。

しかし、今回の問題では、その収入が一部過少に記載されており、記録に載らない裏金となっていたのです。

このとき、記録に載らなかったのは、各国会議員へ「キックバック」した分のお金だと言われています。

ノルマとキックバック

自民党の中でも、清和政策研究会(安倍派)という派閥が政治資金パーティーを開いていた際、所属議員には国会議員歴などに応じて、数百万円のチケットノルマが課せられていました。

バンドが集まってライブなどを開く際に、それぞれのバンドにチケットノルマが課せられるようなものですね。

そのノルマを超えてパーティー券を売ることができた場合、その超過分のお金が収支報告書に記載されず、議員の手元に渡っていたのです。

政治資金パーティーとキックバックによって裏金が作られる流れ
ノルマを超えてパーティー券を売った分が記録をつけずにキックバックされていた

しかし、前回解説した通り、記録をつけなければお金は裏金となり、政治資金規正法に違反してしまうことになります。

なぜ違法行為をしてまで、裏金作りをしてしまったのでしょうか。

次回は、裏金作りの理由について解説します。

ぜひ、お楽しみに!

宮原健太(フリージャーナリスト・記者YouTuber)

宮原 健太

ジャーナリスト、YouTuber

1992年生まれ。2015年に東京大学文学部を卒業し、毎日新聞社に入社。宮崎、福岡でさまざまな事件、事故、災害現場の報道に携わった後、東京政治部で官邸や国会、政党や省庁などを取材。自民党の安倍晋三首相や立憲民主党の枝野幸男代表の番記者などを務めた。2023年に独立してフリーで活動を開始。文春や集英社、PRESIDENT Onlineや現代ビジネスなど様々な媒体に記事を寄稿している。YouTubeチャンネル「記者VTuberブンヤ新太」ではバーチャルYouTuberとしても活動しており、日々のニュースを分かりやすく解説している。​

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編集/大徳明子 文・図表/宮原健太(ジャーナリスト)

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