ホットペッパービューティーアカデミーが半期に1回行っている大型調査「美容センサス2023年下期」。2023年12月7日に発表した最新の調査結果から、今回は<美容意識・購買行動編>における女性のコスメ購入についてご紹介します。
コロナ禍以降、マスク生活で女性がメイクする機会が大きく減りましたが、マスクの着用が個人判断に緩和されたことで変化はあったのでしょうか? 美容サロンにおけるヒントも織り交ぜながら解説します!
文・作表 田中 公子(ホットペッパービューティーアカデミー研究員)
過去1年の購入率(メイクアイテムを1年間に1つでも購入したことがある人の割合)を2019年から見ていきましょう。
2019年では女性のメイクアイテム購入率は83.1%でしたがコロナ禍で大きく減少。2021年には73.0%までに減少しました。
2021年から2023年にかけては、徐々に購入率が上昇。コロナ禍前までに回復とまではまだ言えないですが、ファンデーションや口紅などマスク着用のため控えていた利用が復活していますので、徐々に復調傾向にはあると言えそうです。
1カ月あたりのメイクアイテムの購入金額も増加しています。
2022年、2023年と2年連続で増加。以前よりも、購入するアイテムが増えるとともに、高単価な商品を購入している可能性もありそうです。
メイクアイテムの購入率、1カ月あたりの購入金額ともに上昇することで、女性のメイクアイテムの市場規模も拡大しています。
それではメイクアイテムの購入率ランキングを見てみましょう。
年間の1位は「ファンデーション」で前年から2.1ポイント増加し、52.5%に。2位以下のいずれのアイテムもすべて前年から増加しています。
特に7位の「口紅・グロス」は、前年から5.0ポイントと大幅に増加。マスク着用規制緩和の影響が大きく出る結果になりました。
もともと「口紅・グロス」は毎年の購入ランキングではトップ3に入っていましたが、コロナ禍で大きく順位を落としています。今年は7位ですが徐々に順位も上がっていくように思います。
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