では次に年代別のデータを見ていきましょう。1カ月あたりのメイクアイテム購入金額で、前年差が最も大きいのは15~19歳(前年差895円増)。
コロナ禍の規制緩和にともない、花火大会やフェスなどの大型イベントも今年は各地で開催されました。
華やかなイベントに出る機会が増えたことで、他の世代以上にメイクアイテムの購入が進んだのかもしれません。
では、15~19歳の購入率が高いメイクアイテムをみていきましょう。
1位は、「アイシャドウ」、2位は「アイライナー」と目元の美容を重視していることが分かります。ファンデーションを塗らずに目元のポイントメイクのみ、といった使い方もありそうです。
3位は「口紅・グロス」。女性全体では7位でしたが、15~19歳では大きく順位をアップしました。
10代後半女性のメイクのポイントは、目元・口元を重視するトレンドのようです。
女性のメイクアイテム購入が全般的に増加しており、コロナ禍の規制緩和とともに本格的におしゃれを楽しむ余裕が出てきたように感じます。
「色で遊ぶ」という点でいうと、ヘアカラー(ハイトーンカラー)も、華やかな色や、(派手ではなくとも)「人とはちょっと違う」個性をヘアカラーで表現するといったニーズも出てくるかもしれません。
また15~19歳の女性は引き続き目元の美容に対するニーズが高い結果となりました。まつげエクステンション、アイブロウメニューなど、サロンメニューもニーズが高まりそうです。
コロナ禍では、ヘアサロンにまつげサロンを併設するといった例もよく聞きました。ヘアサロンへの来店アップや、単価アップといった効果も期待できるかもしれません。
■ データ出典
ホットペッパービューティーアカデミー
■ 調査時期
2023年8月
■ 調査対象
全国、人口20万人以上の都市に居住する15~69歳の男女各6,600人
田中 公子
ホットペッパービューティーアカデミー研究員
TANAKA KIMIKO/前職は経営コンサルティングファームでIT業界の業務改善に携わる。リクルート入社後、ホットペッパービューティーの事業企画を経て、2012年から現職。調査研究員として、「美容センサス」をはじめとした美容サロン利用調査や、美容消費の兆しを発信。セミナー講演、業界誌・一般誌・テレビなど取材多数。(共著『美容師が知っておきたい50の数字』『美容師が知っておきたい54の真実』(女性モード社)ほか)
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