どうして物価高が起きているの？　宮原健太の週刊タイパニュース（1）

特集・インタビュー 2023.11.08

「お客さまにニュースについて話題を振られたけれど、よく分からなかった」「そもそも、いま世の中で何が起きているの？」

美容室を経営していて、このような疑問を持ったことはありませんか？

ニュースの内容は知っていたほうが良いけれど、難しい話が多いし、時間もない。

そこでビュートピアでは、記者VTuberとしても活動するジャーナリストの宮原健太（ブンヤ新太）さんの連載を始めます！

日々忙しい経営者に向けてサクッと解説する「週刊タイパニュース」。いま私たちの周りでは何が起きているのか、タイムパフォーマンスよく、サロンワークのスキマ時間にチェックしてみてください。

ニュースをサクッと解説します！

こんにちは！ジャーナリストでVTuberとしても活動している宮原健太です。

日々、さまざまなニュースがテレビやネットでは飛び交っていますが、その内容は複雑で、よく分からないことも多いですよね。

そこで、この「週刊タイパニュース」では、ニュースについてサクッと読めて分かりやすい記事を連載していきます。

どうして物価高が起きているの？

今回のテーマは物価高についてです。

皆さんも、生活する中で物価がどんどん上がっていると感じているのではないでしょうか？

よく、物価についてニュースになるときには、世界中で売られているマクドナルドのビッグマックの値段が比較されることがあり、「ビッグマック指数」なんて呼ばれたりもします。

ビッグマック1個の値段を各国で比べて経済力を測る「ビッグマック指数」（「宮原健太の週刊タイパニュース」） — ビッグマック1個の値段を各国で比べて経済力を測る「ビッグマック指数」

日本でも今年7月には都心の店舗でビッグマックの値段が450円から500円に上がりました。

ビッグマック以外にもさまざまな食料品や生活必需品の値段が上がっており、買い物をしていて物価高を実感するタイミングも多くなっているかもしれません。

どうしていま、物価が上がっているのでしょうか？

背景にはウクライナ侵攻が・・・

その背景には2022年2月に起きた、ロシアによるウクライナ侵攻があります。

ロシアのウクライナ侵攻について超簡単に説明すれば、アメリカやヨーロッパの国々が参加する軍事同盟、NATOにウクライナも加盟しようとしたことに、ロシアが怒って攻撃を仕掛けたというものになります。

それから、ウクライナ侵攻を巡って日本やアメリカ、ヨーロッパ諸国などはロシアと敵対することとなってしまいました。

（この解説はロシアとウクライナの歴史的な経緯などを省略した、ザックリとしたものです）

ロシアは最大級の原油生産国

さて、このロシアですが、世界で２、３番目を争うほどの原油生産国となります。

しかし、ウクライナを支援する日本や欧米各国は、ロシアに経済的な打撃を与えるため、ロシア産の原油を輸入しないという判断に踏み切りました。

これらの国々はほかの地域から原油を買うことになるわけですが、こうした中でロシア産以外の原油の需要が急増し、価格は値上がりをすることとなります。

今年9月にはレギュラーガソリンの小売価格が、全国平均で1リットル186.5円となったことも話題となりましたね。

エネルギー高騰は物価高の原因に

石油などはモノを作ったり、運んだりするエネルギーとして使われていますから、こうしたエネルギー価格の高騰は、物価高の要因となってしまっています。

このような、エネルギーや原材料の価格が上がって物価が高騰することを、経済用語ではコストプッシュインフレとも言います。

消費者物価指数（日本の物価高グラフ） — 日本の物価状況について示す消費者物価指数のグラフ

ただ、実はいま日本で起きている物価高は、エネルギー価格の高騰だけが原因ではありません。この背景には「円安」という為替相場を巡る問題もあるのです。

そこで、次回は「円安とは何か？」をテーマに解説をしていきます。

ぜひ、お楽しみに！

宮原健太

ジャーナリスト、YouTuber

1992年生まれ。2015年に東京大学文学部を卒業し、毎日新聞社に入社。宮崎、福岡でさまざまな事件、事故、災害現場の報道に携わった後、東京政治部で官邸や国会、政党や省庁などを取材。自民党の安倍晋三首相や立憲民主党の枝野幸男代表の番記者などを務めた。2023年に独立してフリーで活動を開始。文春や集英社、PRESIDENT Onlineや現代ビジネスなど様々な媒体に記事を寄稿している。YouTubeチャンネル「記者VTuberブンヤ新太」ではバーチャルYouTuberとしても活動しており、日々のニュースを分かりやすく解説している。

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