超高齢社会でニーズが増大する白髪染め。白髪を気にする性差、白髪染めを始める年齢、かけてもよいと思う金額、やってみたい対策などについて、ホットペッパービューティーアカデミーが調べました。
「白髪・グレイヘアに関する意識調査2023」をもとに、ユーザーの傾向や社会的背景を解説します。
文・作表 田中 公子(ホットペッパービューティーアカデミー研究員)
①白髪の人はどのくらい?
最初に「白髪である」人の割合を男女別に見てみましょう。
男性は47.4%、女性は58.4%と女性のほうが高めです。年代別には、女性は30代から40代にかけて急激に白髪である人の割合が増え(30代32.9%、40代65.4%)、50代以降は8割以上が白髪です。(50代81.6%、60代86.4%)
一方、「白髪である」人のうち、「白髪を気にしている」人の割合を見ていきましょう。
男性は52.7%と白髪である人の約半数が白髪を気にしている状態ですが、女性は87.6%と白髪である人のほとんどが白髪を気にしていることが分かります。悩みが大きい=マーケットチャンスがあると捉えると、女性の白髪対策マーケットは魅力的でしょう。
②白髪染めを始めた年齢は?
ではいつから白髪染めを始めるのでしょうか? ここ5年の推移をたどってみましょう。
2023年は男性40.7歳、女性が42.7歳です。白髪染めを始める年齢は2020年、2021年と若年化し、以降は横ばいが続いています。
白髪はストレスが一因になる可能性があるというハーバード大学の論文(2020年1月『Nature』発表)もありますが、白髪染めを始める年齢が若年化した背景には、コロナ禍でストレスを感じる人が多かったことも理由の一つとして考えられます。
③白髪染めにかけてもよい金額は?
次に、白髪染めにかけてもよい金額を見てみましょう。
男性は2,682円、女性は4,560円です。白髪染めにかけてもよい金額はここ4年で男女とも上昇しています。
特に女性は白髪染め用の薬剤で染める白髪染めだけではなく、おしゃれ染めの薬剤を混ぜて使ったり、白髪ぼかしによってハイトーンカラーを使ったりと、白髪染めの手法も多様化していることも単価上昇の背景にあります。