それでは白髪対策としては現在どのようなものがあるのでしょうか?
最も多いのが、「美容室・理容室での白髪染め(白髪染め用薬剤を使用)」、次いで、「自宅で市販の白髪用ヘアカラーで白髪染め」です。それぞれ4割を超えており、この2つがメインの白髪染めになります。
「現在実施していないが、やってみたい」白髪対策を見てみましょう。
「現在実施している白髪対策」のTOP5にはなかったのが、2位の「カラー専門サロン・白髪染め専門サロンでの白髪染め」と4位の「美容室・理容室でのヘッドスパ・ヘッドマッサージ」です。これら2つは、現状の実施率は上位にはありませんが、今後のニーズが高い白髪対策といえます。
背景には、「白髪染め(ヘアカラー)に特化することで、短時間で施術できる」という専門店での時短・手軽さに対するニーズの上昇や、ヘッドスパ・ヘッドマッサージで頭皮をほぐすことによる白髪の予防・改善への期待があるのかもしれません。
最後にご紹介するのは女性の「白髪ぼかし」の認知と実施のデータです。
白髪ぼかしは、白髪を生かし周囲の髪をハイトーンカラーで染める施術で、白髪が目立ちにくくなり自然な仕上がりが可能です。またハイトーンカラーを白髪の周囲の髪に使うことで、トレンド感のある仕上がりにもなります。
「ホットペッパービューティー」のフリーワード検索ランキングでは、2021年から2022年にかけて大きく順位が伸び、人気が定着しています。今回の調査では、認知者が9.0ポイント伸び、実施者も増加しました。
白髪ぼかしは、白髪が伸びてきても目立ちにくく、白髪染めの頻度を少しでも減らしたいと思う方にも好評です。おしゃれとケアの手軽さの両方を実現する白髪ぼかしのメニューに今後も注目しています。
■ データ出典
ホットペッパービューティーアカデミー
■ 調査時期
2023年6月~7月
■ 調査対象
スクリーニング:50,000 人 ※人口動態に基づき性年代を割り付け
■ 本調査
1,029人(全国20~69歳男女、美容室の利用頻度が3カ月に1回以上で、現在白髪があり白髪染めをしている、または白髪を気にしている)
※スクリーニングでの出現率を基にウェイトバックを実施
田中 公子
ホットペッパービューティーアカデミー研究員
TANAKA KIMIKO/前職は経営コンサルティングファームでIT業界の業務改善に携わる。リクルート入社後、ホットペッパービューティーの事業企画を経て、2012年から現職。調査研究員として、「美容センサス」をはじめとした美容サロン利用調査や、美容消費の兆しを発信。セミナー講演、業界誌・一般誌・テレビなど取材多数。(共著『美容師が知っておきたい50の数字』『美容師が知っておきたい54の真実』(女性モード社)ほか)
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