令和元年5月1日、新時代の幕開けとなったこの日、新たな形態の美容室である「THE SALONS」が誕生しました。
THE SALONSは、1つのフロアに複数の個室型サロンが入る“美容室モール”。1号店となる表参道店は、1フロアに11部屋を設けています。
そのひとつが、メンズ限定サロン「NEXT」。オーナーの古田一馬さんは美容師5年目にして、無借金で独立を果たしました。
なぜ美容室モールを選んだのか、どのようなサロンを目指すのかを聞きました。
好きなものが詰まった「男の秘密基地」
独立する人の多くは「自分の城を持つ」という気持ちがある。古田一馬さんは「男のための男の秘密基地」としてメンズ限定サロン「NEXT」をオープンした。
白い床をグレイッシュな木目調にリノベーション。壁にはドリルで穴をあけて絵を飾っている。
「好きなものが詰まっている」というシェルフには、ONE PIECEのフィギュアやキングコング西野亮廣さんの絵本、星空と風景の写真集、家庭用プラネタリウム、アロマディフューザーが並ぶ。
店内の灯りを落としてプラネタリウムを投影すれば、アロマの香りが漂う秘密基地で極上のヘッドスパタイムを満喫できる。
古田さんの好きなものやこだわりがつまった、まさに秘密基地という雰囲気のサロンだが、セットイスやシャンプー台、エアコンなど諸設備が完備のため、初期費用は160万円ほどで済んだ。
月額利用料は約30万円。美容師5年目、26歳の古田さんが無借金で独立を成し遂げた。
公務員を辞めて美容師に
美容室モールを選んだのは「美容室がどんどんつぶれている中で、大きなリスクなく独立できるから。日本で初めての形のサロンだというのもあります」。
古田さんは、公務員として働いた後、美容学校に入学したという異色の経歴。
高校を卒業後、地元の群馬で市役所に就職したが「年功序列の体制が合わなかった。働いた結果が認められ、働いている時間が楽しい仕事がいい」と思い、1年で辞めた。
「パソコンに向かう仕事ではなく人と接する仕事をしたい」と考え、美容学校に通いながらアパレルショップでアルバイトをしたという。
美容室に就職する決め手となったのは、美容学校の友人が「お前が好きそう」と見せてくれた雑誌のヘアスタイル写真。OCEAN TOKYOの中村トメ吉代表(当時)が手がけたものだった。
17倍の倍率を勝ち抜いてOCEAN TOKYOの第1期生として就職。アシスタントとして2年経験を積んだ。
次に勤めたサロンでは、入社後2カ月で副店長に昇進。「経営にたずさわり、そのおもしろさを知ったことで独立したいと思うようになりました」。
店の業務や回転率に左右されず、お客さま一人ひとりに向き合う時間をしっかり取りたいとの想いも、独立に拍車をかけた。
昨年7月からフリーランスとなりシェアサロンを利用していたが、今回ついにサロンをオープン。「シェアサロンとそんなに変わらない値段で自分のサロンが持てた」という。
お客さまとの密な関係。悩み相談のできる秘密基地
集客はインスタグラムが中心。菅田将暉、山崎賢人のような髪型や韓国系マッシュが人気で7割の顧客がパーマをかけるといい、メンズパーマのヘアスタイルを多く上げている。
また、ヘアスタイルだけでなく、古田さんの考える美容師のあり方、「お客さまへの愛」などの想いをつづる。
顧客は古田さんの人柄に惹かれている人が多く、その関係は密だ。美容師歴はまだ5年だが「恋愛相談に乗っていた高校生が成人して結婚の報告をもらいました。こういうのはうれしいですね」。
若い男性客が多いため恋愛の悩み相談が多いといい「オープンスペースよりもこういう秘密基地みたいな個室がいいんです」。
NEXTはモール内でも奥まった場所のため、廊下から中の様子が見えないところが気に入って即決したという。
店内には、古田さんや同世代のお客さまに人気のあるBIGBANGやあいみょんの曲が流れる。「学生さんや最近まで学生だった人が多いので、合唱曲を流している時もあります(笑)」。
パーマの待ち時間には「お客さんとトランプをしたり、僕が最近こっているマジックを披露したり」。
さらに、プロジェクトマッピングができるように準備中で「マリオカートとかスマッシュブラザーズとか、壁をつかった大画面でゲームの対戦をしたい。僕に勝ったらパーマ料金10%オフとか楽しそうじゃないですか?」と秘密基地の計画は着々と進行している。
個室サロンで早期の5店舗展開へ
サロンの内装、暗転しての演出、お客さまとの時間の使い方、BGM。お客さまと1対1で向き合える個室型サロンならではの強みを活かし、自由で楽しい空間となっているNEXT。
「いま2人のアシスタントがいますが、彼らも早期に独立できるようにしてあげたいんです。美容室モールは今後増えていくと思うので、無借金で年に1店舗ずつ、5店舗くらいまで増やしたい。僕自身は30歳で年収3000万円を目指しています」と将来展望を描いている。
NEXTという店名には「挑戦」「次へ」という意味を込めた。
「僕自身もまだまだ挑戦中ですし、お客さんが次の夢へ向けて挑戦できるように応援したい」。
古田さんの挑戦はいま始まったばかりだ。
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