“ジミ婚”や“カジュアルウェディング”が増えた結果、「友達の結婚式に招かれたから」というお客様のヘアメイクをする機会が減ったと感じている美容師さんは少なくないのではないでしょうか?
全体では市場が縮小している時でも“だからこそ伸びるカテゴリー”というのはあります。この場合、ホテルでの結婚式・披露宴が減る代わりに、レストランウェディングは増えています。披露宴よりもカジュアルで2次会よりもフォーマルな“1.5次会”という言葉も生まれました。
ホテルには美容室が入っていますが、レストランにはありません。それならば、レストランに美容師さんが出向いてヘアメイクを行うのはどうでしょうか?
1.5次会ウェディングに適したシティホテルやレストラン、ゲストハウスなどを紹介するウェブサイト「1.5次会.com」とアースホールディングスの取り組みをご紹介します。
株式会社アースホールディングス(東京都渋谷区/代表取締役社長:國分利治)は、「1.5次会.com」を運営する株式会社ネクストビート(東京都渋谷区/代表取締役:三原誠司)と業務提携を締結した。
美容室がない会場を結婚式場に選んだ場合でも、「Hair&Make EARTH」から美容師が出張し、会場で新郎新婦や参列者のヘアメイクを行う。EARTHの店舗網は245店舗に及び、全国で対応可能。
アップスタイルが3万5000円~、アップスタイル+メイクで4万5000円~とウェディング業界では最低水準の安心価格で提供する。
ネクストビートの調査によると、結婚式に参列する際のヘアセットを「自分でセットする」が52%と半数を占め、以下「自宅近くの美容院」(27%)、「会場近くの美容院」(17%)、「会場でセットしてもらう」(4%)と続く。
現状、会場でセットする人は5%に満たないが、会場でセットしてもらうことが可能な場合に「サービスを希望する」人は6割に上り、ニーズは十分ありそうだ。
この調査は「1.5次会.com」及び子育て情報メディア「KIDSNA(キズナ)」上で70人が回答したもので、参列への費用をあまりかけない層のリアルな結果といえる。
ヘアセットにかける価格帯は「5000円未満」が相場となっているようだ。なお、会場への出張ではなくEARTHの各店舗におもむけば、ブロースタイル1600円、ダウンスタイル2600円、アップスタイル4200円とリーズナブルな価格でサービスが受けられる。
“ジミ婚”や“カジュアルウェディング”が流行した大きな要因として、いまの若い世代はお金がないということがありますが、それだけではありません。
親戚や職場の同僚を大勢呼ぶのを嫌い、海外挙式と親しい人だけでのカジュアルウェディングにするなど、多様な価値観の広がりを反映した結果でもあります。
美容室でのヘアメイクが減っている理由として、経済的なこととは別に「結婚式場以外の美容室だと、営業時間よりも前にヘアメイクをしてもらえるか聞きにくい」という心理的なハードルもあるのではないでしょうか。メニューリストやホームページに「結婚式のヘアメイク、営業時間外でもご相談ください」と載せるのもオススメです。
今回の取り組みはEARTHの店舗網あってのことではありますが、地域密着型のサロンが地元のレストランと協力するという手もあります。ウェディング案件があった場合に紹介してもらうようお願いする、リーフレットをお店に置いてもらうなどの営業活動を検討してはいかがでしょうか。