ホットペッパービューティーアカデミーの経年調査「美容センサス2023年上期<美容室・理容室編>」から、今回は15~69歳の女性の美容室利用について解説します。
客単価や来店頻度といった基本指標から、ハイトーンカラーの利用実態、値上げの分析まで。最新データから美容室利用のトレンドを見てみましょう。
文・作表 田中 公子(ホットペッパービューティーアカデミー研究員)
目次
①女性客の単価は7293円、前年ほぼ横ばい
女性の美容室1回あたりの利用金額(=客単価)は、過去最高額だった2022年から52円減の7,293円。
前年から0.7%減のためほぼ横ばいといえます。ハイトーンカラーや髪質改善ブームに加え、値上げの影響も受けていると考えられます。
②年間利用回数はコロナ禍から回復の兆し
一方、美容室の年間利用回数(=来店頻度)は、2021年にコロナ禍で大きく下がったものの、2022年以降2年連続で上昇しています。
まだコロナ前の水準には戻りきっていないものの、値上げの影響があっても年間利用回数が上がっていることに、必需に近い美容室の需要の底堅さを感じます。
③半数以上がカラー利用、10代後半の約4割がブリーチ
次に美容室のメニュー別利用状況を見てみましょう。カット以外で最も利用の多いのは、カラー(おしゃれ染め・白髪染め)で、半数以上の女性が利用しています。
次いで、トリートメント、縮毛矯正と続きます。
カラーの施術内容を見てみましょう。
15~19歳のブリーチ利用は、カラー利用者のうち約4割。ハイトーンカラー人気がうかがえます。
インナーカラーも15~19歳と20代を中心に人気のカラーです。30代、40代は若年層ほど利用率は高くありませんが、ブリーチよりも利用が多いです。
インナーカラーは、「明るいカラーに挑戦したいけれど、全面的に明るくするのはちょっと気がひける」といったニーズにあう施術。オトナ女性の「ちょっと冒険したい」心をくすぐるカラーともいえるでしょう。