③美容室利用以外のお客さまが増えた
MINX Shibuya smart salonに勤務するMINX取締役の大山幸也さんは、スマートサロンに大きな手ごたえを感じている。
「最初は、サロンを利用する以外でお客さまが来店されるだろうか?と思っていたのですが、意外にも毎日5~6人ほど、スマートサロン体験が目当てのお客さまが訪れています」
複合型商業施設cocoti SHIBUYAの3階という立地のため、館内のポスターやネットの記事を見て訪れるお客さまも多いという。
「トライアルサイズを購入した方が次に訪れた時は現品サイズをお求めになる、というパターンが増えていて、店販が好調です」
さらに、海外からのお客さまも増えているという。
「観光ついでに、様々な国の方が訪れてくださっています。飛び込み利用からサロン体験、そして商品を購入する、という流れが出来つつあります。大半の方は『KAORIUM体験』をした後に、『DAGASHIシステム』でトライアルサイズのヘアケア製品を購入していきますね」
既存の顧客とのコミュニケーションでは、セット面での会話が増えた。
「全席に設置しているタブレット端末でミルボン商品の説明を閲覧できるのですが、その説明が1~2行程度で非常に端的。なので、お客さまから『これってどういう商品ですか?』と質問されるんです」
お客さまから質問されることで、美容師からも商品説明のアプローチがしやすくなるという。
「詳しい説明が書いていないからこそ、おすすめ商品のアドバイスができるなど、コミュニケーションにつながっていると感じます」
今後はmilbon:iDと結びついた、ヘアスタイル写真の履歴を残せるアプリも導入するという。
④店販比率が2倍に
気になる店販の売り上げについてはどうか。
「売上比率に換算すると、他店舗に比べて2倍ほどの数字になっています」と大山さん。明らかに他店舗よりも店販の売上が高く推移しているとのこと。
一方で、課題に感じていることもある。
「既存のお客さまに関しては、できるだけお待たせする時間をつくらないように予約管理しているため、『KAORIUM体験』や『DAGASHIシステム』を体験する時間がとれないこともあります。その改善のため、カラー待ち、パーマ待ちの方が座る席に『KAORIUM体験』を1つ移動させ、興味がある方には体験していただくようにしました」
⑤ヘアケアだけでなく、コスメ販売にも力を入れていきたい
最後に、今後の目標についてうかがった。
「『KAORIUM体験』や『DAGASHIシステム』、そして店販のスペースに、店舗の3分の1のスペースを使っています。さらに、渋谷店はレセプショニストを5名採用しました。彼女たちを中心に、店販スペースだけでもショップとして機能するようにしていくのが目標です」
「現在力を入れているヘアケア製品だけでなく、コーセー ミルボン コスメティクスの化粧品ライン『iMPREA(インプレア)』が購入されるようになれば、店販比率もさらに大きく伸びると思います。そのためには、レセプショニストを中心に、コスメの知識を身に着ける必要がある。コスメはECでも購入しやすいため、店販も伸びやすいのではないかと期待しています」と今後の展望を語った。
ミルボンは2026年までに、100都市で500〜1000軒のスマートサロンを展開していくことを目標にしている。ヘアサロンにおける生産性向上の一手となるか、注目が集まる 。
編集/大徳明子、佐藤友美 文/林美帆子