「立地で売上の6割が決まる」
極端な表現ですが、立地の大切さを知ってもらえるのであれば、少しオーバーなくらいがちょうど良いと思い、この表現を使い続けています。
今回は、良い立地を選ぶためのポイントを、実際の美容室の出店事例を踏まえてご紹介します。
開業前の立地選定から、開業後の経営上の数値まで見ていますので、特に、立地の選定がその後のサロン経営に大きく影響を与えたケースを選んでご紹介します。
なお、今回ご紹介するのは、郊外エリアでの立地選びのポイントとなります。
監修・文/中嶋政雄(税理士)
目次
①立地でも集客できれば有利なサロン経営ができる
美容師として十分な技術と経験があれば売上が上げられる。インスタグラム、ホットペッパービューティーなどネットで集客すれば売上は上げられる。
確かにその通り。でも、ネットで集客するから立地は悪くてもいい、なんてことはなく、美容師としての技術力、ネットでの集客、それに加えて、立地でも集客できれば、もっと有利なサロン経営をすることができます。
②立地探しの制約
現実的な問題として、独立時の立地探しには多くの制約があります。
今のお客さまが来店できる範囲であること、退職時期に空いている物件であること。制約があることで、少し気にかかる点のある物件でも「何とかなるだろう」と立地の優先順位を下げて物件を決めたという方も多いのではないでしょうか。
コンビニなどの来店型サービス業は、店長の経験や技術、商品力をあてにして出店立地を選びません。“店長がだれであれ集客できる立地”を選んで出店をしています。
美容室も同じ来店型サービス業。基本的な考え方は同じで、美容室でも集客できる立地の考え方は使えます。
③立地選びのポイント
お客さまの立場からみて「行きやすくて、分かりやすい」という場所かどうかが良い立地選びのポイントです。
良い立地選びのポイントは以下の4つです。
・店舗の前の道路が生活道路であること(分離帯のある大きな道路ではない)
・店舗の前面か側面に、4台以上の駐車場があること
・駐車場は停めやすく出入りしやすいこと
・視認性が高いこと(車で通過する際に店舗の外観、駐車場の存在が分かること)
これらは私のお客さまのお店の写真です。
続いて、立地からの集客に成功している3サロンを、実際の写真をまじえてご紹介します。