―― パーソナライズ用と店頭販売用、2つのラインを用意しているのですね。
櫻井 まずは、店頭販売用のエムキュアを手にしていただくことが、EC用のパーソナライズ商品を知っていただく接点になると考えています。
櫻井 店頭販売用のエムキュアは、ほぼ3400店舗全店に並びます。
手法の1つを紹介すると、その商品にエムキュアのブランドサイトに遷移するQRコードを付けることで、そこからパーソナライズ商品を知っていただく動線が作れます。
また、店頭でエムキュアを購入されたお客さまに、「もしこの商品を気に入っていただけたら、お悩みに合わせて成分を配合して、かつ、お好みの香りを選べるパーソナライズ商品もありますよ」といったご案内をすることもできます。
さらに、マツキヨ ラボを中心に一部の店舗では、ECで販売するエムキュア フォー ユーも展示予定です。やはり、サイト上だけでなく、商品に直接触れられるリアルな場を持つことは、顧客体験として大切なんですよね。
我々は3400店舗を持っているので、リアルとオンライン、店頭用とパーソナライズ、この4つを組み合わせることで、OMO(Online Merges with Offline)が実現できます。
―― 店頭用のエムキュアは頭皮ケア用とダメージケア用の2種類ですよね?
和田 そうです。グリチルリチン酸が配合された医薬部外品の「スカルプケアアンドモイスト」と、ダメージケア用の「ディープモイストアンドリペア」の2種類をご用意しました。
スカルプケアの商品が販売されていますが、「頭皮のケアはできるけれど、髪がパサつく」「医薬品っぽい香りが苦手」「パッケージがオシャレなものが少ない」といったお客さまの声を耳にします。
エムキュアは、そういったお悩みやご要望にもおこたえできる商品だと自負しています。
―― 容器のフォルムとデザインが可愛くて、お風呂におきたくなりますね。どんな点にこだわって開発されたのですか?
和田 実はこの容器は、点滴のバッグをイメージしているんです。試行錯誤しながら完成しました。
―― 点滴をイメージするくらい、ヘアケアに効果的だということですか?
和田 そうなんです。エムキュアの名前には「ケアを超えた領域を目指していきたい」という想いが込められています。
櫻井 パッケージに印字されている絵は、ギリシャ神話に出てくる医療の女神が持つ杯をイメージしています。
エムキュアが一人ひとりの髪や頭皮の悩みに寄り添う商品であることがより伝わるかと思い、このモチーフを選びました。
―― 開発で難しかった点はどこでしょう?
和田 香り選びは、かなり悩みました。
パーソナライズでヘアケアに挑戦したいと思った理由の1つとして、「髪の悩みに対して商品を選んだけれど、香りはあまり好みじゃない」「香りは好きだけど、髪のパサつき感は改善されない」といったお客さまの声を耳にしたことがあります。
自分に合ったヘアケア商品に、好きな香りをつけることができたら、多くの方に喜んでいただけるかなと。
しかし、そのためには、どれだけのバリエーションを用意するべきか悩みまして。結果的に、種類が多すぎても選択に労力を使わせてしまうので、どんな方にもマッチするであろう自信の5種類を用意しました。
ただ、パーソナライズは基本的にはECでの販売なので、テスターをお試しいただけません。そのようなことから、「FANTASY」や「ROSE&ROSE」「SUN」「HONEST」「YOGA」と、お客さまが使っているシーンをイメージしやすい名前をつけました。