国家戦略特区の外国人美容師育成事業によって、2023年4月から外国人美容師の就労が可能になる。
田谷は、日本初となる3名の外国人美容師（中国人2名・韓国人1名）を採用した。
TAYA池袋、吉祥寺、銀座に配属
日本で初めての外国人美容師育成事業は、東京都でスタートする。
田谷に入社した3名は、日本の美容学校を卒業して日本の美容師免許を取得済み。4月からTAYAの池袋、吉祥寺、銀座にそれぞれ配属される。各店舗は、育成機関の要件を満たした外国人美容師就労の１号店となる。
3名はこれから5年間、美容師として働きながら「日本の美容を世界に広げるため、日本の技術を海外に向けて発信する橋渡しとなるよう取り組んでいく」という。
日本の美容を世界に広げる
外国人美容師育成事業は、日本の美容製品の輸出促進やインバウンド需要に対応するため、日本の「美容師養成施設の卒業」と「美容師免許の取得」をした外国人留学生に、美容師としての就労を目的とする最長5年間の在留を認めるもの。
外国人の就労については、従来の「技能実習生」において育成環境が不十分で安い労働のみを求めるケースが問題になっている。「外国人美容師育成事業」はそのような問題が起きないよう議論を重ね、詳細な育成カリキュラムの提出や監理実施機関との連携を義務づけた新たな制度だ。
日本式の美容に関する技術や文化を世界へ発信する担い手を育成する事業であり、コロナ禍を経て再び訪日外国人観光客の増加も見込まれるなか、外国人美容師には大きな期待が寄せられる。
文／大徳明子、青木麻実
