オーガニック豆の具だくさんなスープ「ダルーラ」は、ロート製薬が自社食品第1弾として開発したシリーズ。
2016年11月の発売から、徐々にファンを増やしている「食べることで健康になれる食品」とは?
「痩せすぎ」という健康課題
ロート製薬は、自社の社員が健康に働ける“健康経営”を掲げている。しかし、社員の健康診断結果から、痩せ型の女性社員が増加していることがわかった。
特に若年層女性の“痩せすぎ”は、同社だけでなく国内全体で見られる健康課題だ。そこで、「食べることで健康になれる食品」を目指し、女性社員の声を積極的に取り入れて開発したという。
いつでも手軽に食事を摂れるように、「ダルーラ」はレトルトパウチ食品にした。忙しい朝やサロンワーク中のあわただしいランチでも、中身を容器に移して電子レンジで温めるだけですぐに食べられる。
豆がゴロゴロ、食べごたえ抜群
メイン素材である豆は、JASオーガニック認証を受けた100%オーガニックのひよこ豆とレンズ豆。
ラインナップは「スパイシーカリー」「スパイシーオニオン」「デミグラストマト」「リッチパンプキン」「クリーミージンジャー」の5種類。
このうち「スパイシーカリー」と「スパイシーオニオン」はヴィーガン対応となっている。
豆がゴロゴロたくさん入っているため食べごたえがあって満足感が高いが、カロリーは約200kcalと控えめ。女性に不足しがちな栄養素である葉酸や鉄、食物繊維などを摂取できる。
食事業を柱のひとつに
以前は、目薬のイメージが強かったロート製薬だが、現在は「肌ラボ」などの化粧品が最大の事業となっている。
その同社が、化粧品事業、一般用医薬品事業に加え、次なる柱のひとつとして見すえるのが食の事業。
まず、2013年4月に薬膳フレンチレストラン「旬穀旬菜」をオープンし、2016年11月には自社の食品ブランドとして「ダルーラ」を上市した。
他社との協業にも意欲的で、2021年7月にファーマフーズ社、2023年1月にユーグレナ社との資本業務提携を締結している。
「薬に頼らない製薬会社」になることを目指すロート製薬。食事業からも、健康課題の解決に取り組んでいく構えだ。
取材・文・撮影/大徳明子、missato