中野製薬が、OEM事業の認知拡大に努めている。
これまでつちかってきた商品の開発力、技術力を生かし、ヘアサロンの生産性向上に貢献するメーカーを目指す。
企画から販売のアフターフォローまで
中野製薬のOEM事業は、企画段階から販売後のアフターフォローまでのサポートが充実しているのが強み。商品づくりや物販に初参入する人に向け、業界をけん引してきた中野製薬だからこそのマーケティングデータを活用し、提案を行う。
商品の製造だけでは終わらず、最近ではEC事業についてもサポート。「一つ商品をつくったら、お付き合いは長くなります」とグローバル&リテール・ODM事業本部の新山友梨さんは話す。
ヒット商品生み出すノウハウをシェア
1959年の創立以来、60年以上にわたってさまざまなヒット商品を生み出してきた中野製薬。
近年ではインフルエンサーとコラボし、商品開発も行っている。美容に厳しいYouTuberの要求にこたえ、何回もテストを重ねてこだわりの商品をつくりあげた。
また、昨年9月には、ヘアスタイリングブランド「NAKANO STYLING TANTO(ナカノ スタイリング タント)」を16年ぶりにフルリニューアルした。新山さんは、「クレイやグリースなど全10種のアイテムがあるのですが、特に『5番』のワックスはTikTokで紹介されたこともあって、爆発的に売れているんです」と語る。
高い商品力に加え、ヒットが生まれるまでの数々のノウハウを蓄積している。
「総合的なサポートメーカーに」
中野孝哉社長は「これからの時代、美容師の方々は美容業界だけではないさまざまなフィールドに進出していく。その美容師の方々を出来る限りサポートしたい」と語る。プロフェッショナルでつちかってきた「知見・技術・ブランドイメージ」を生かし、クライアントが希望するオリジナル製品開発に向けて伴走していく構えだ。
「総合的なサポートメーカーを目指す」と、中野社長は力を込めた。
編集・取材/大徳明子、杉野碧、畑中美香 取材・文/渡辺みゆき 撮影/筒浦奨太