くせ毛特化のヘアケアブランド「ストレーニア」 とかすだけで真っ直ぐになるブラシ

プロダクト・技術
くせ毛特化のヘアケアブランド「ストレーニア」 とかすだけで真っ直ぐになるブラシ

2022年秋に誕生したくせ毛に特化したヘアケアブランドstrainia JAPAN(ストレーニアジャパン)

特許出願中の「ケアストレートブラシ」は、現在1カ月に1000本以上の注文があり、入荷まで2カ月待ちという大人気アイテムだ。

枯山水から着想を得たというブラシの開発秘話を、元美容師で開発を担当した株式会社アメイズプラスの西綾太さんに聞いた。

 

くせ毛コンプレックスから生まれたブラシ

ストレーニアを手がけるのは、「欲しい!をつくる。」をモットーに、製品開発などを行うアメイズプラス。インテリアになじむ運動器具ブランド「gymterior(ジムテリア)」や、整体に通わなくても寝ているだけ・座っているだけで身体を整えてくれるブランド「RAKUNA(ラクナ)」など、ヘルスケア製品を多く取り扱っている。

そんなアメイズプラスが、今回満を持してヘアケアアイテムを開発した。背景には、開発メンバーのくせ毛に対するコンプレックスがあったという。

「開発に関わったメンバー全員がくせ毛に対してコンプレックスを持っていました。くせ毛をコンプレックスではなく、自分の好きなところにできたらいいと思い開発に踏み出しました」と西さんは語る。

枯山水から着想を得た「ケアストレートブラシ」

ストレーニアの3商品。(左から)ポイントストレートブラシ、ケアストレートブラシ、ケアストレートセラム

ストレーニアのラインナップは、ブラシ2種とヘアセラム。

中でも2023年1月のヘアケアEXPOに出展した際に、ブースでひときわ目立っていたのが、「ケアストレートブラシ」(税込10,780円)。展示台をよく見ると変わった模様が描かれている。これは、ケアストレートブラシの仕組みのもととなった「枯山水」だ。

うねり、石を避ける曲線。その合間に見える直線の流れから、髪の毛の流れを想起したという。

持ち運びに便利なサイズの「ポイントストレートブラシ」(税込1,980円)は、外出先でアホ毛を抑えるのに適している。

指を入れているところにうねった髪が入り、密度の高いブラシの毛が圧力をかけて、くせを伸ばす構造。一つひとつ職人が手作りしているという
ウィッグの向かって右側半分にのみケアストレートブラシを使用。くせが伸びているのがわかる

設計のポイントは毛の密度と種類

ブラシの設計について、「一般的なヘアブラシと違って、ケアストレートブラシは毛の密度が高い。さらに、2種類の毛を使っているところもポイント」と西さんは話す。

ケアストレートブラシ㊧と一般的なヘアブラシ㊨

通常、ヘアブラシにはイノシシとブタの毛が使われることが多い。とりわけイノシシの毛は硬くて油分が多く、髪に圧力をかけてくせを伸ばすのに最適だといわれている。しかし、イノシシの毛だけでブラシを作ると、毛が硬いため頭皮にダメージを与えてしまうという欠点がある。

そこで、「ケアストレートブラシ」はブラシの外側にはブタの毛を使い、さらにイノシシの毛よりもブタの毛を長くすることにより頭皮にあたらないように設計した。

「ブタの毛は比較的やわらかいため、外側に配置すると毛束がすっと入りやすくなる効果が期待できます」(西さん)。頭皮への負担だけではなく、ブラシが通りやすくなることも計算している。

専用セラムと併用で1日中ストレートヘアに

一方、「とかした後、すぐにくせ毛に戻ってしまうことはないのだろうか」という疑問を解決してくれるのが、「ケアストレートセラム」(100ml/税込2,640円)。

「ブラシを通した後のストレートヘアをキープしたい場合、ドライヤーをあててブローをしてセラムをなじませると、一日持ちます」と西さん。

水分量のバランスを整え、髪の内側からくせ毛にアプローチすると同時に、外からの湿気もブロック。髪の広がりやうねりを防ぐ、“ストレートロック処方”になっている。

ストレーニア「ケアストレートセラム」
ストレートヘアを1日中キープしてくれるケアストレートセラム

ストレーニアは現在、自社サイトでの販売がメインだが、今後はサロンへの卸も視野に入れている。

また、タオルや濡れた髪に使えるブラシも開発中といい、今後の展開に注目だ。

■ 関連記事

「“未来は明るい”とお客さまと共有できる」(TAYA佐藤哲忠さん) 現役美容師ヘアケアEXPOレポート③

編集/大徳明子、畑中美香 取材・文・撮影/藍沢美香 ※ケアストレートセラム画像のみ浅野杏子撮影

関連キーワード

注目キーワード

新着記事一覧   トップページ  
Top