── 菅原さんはK-1選手としても活躍されていますが、サロンワークには毎日出ているのですか?
はい、火曜日と日曜日のお休み以外は、基本的に毎日サロンワークに出ています。
── K-1選手と美容師との両立生活で、スタイリストになるための教育カリキュラムが遅れてしまったりはしませんか?
大きく遅れているとは思いません。後輩ができてから、人より少しゆっくり進んでいるかなと感じるくらいですね。
── 1日のスケジュールを教えてください。
朝は7時半起きで9時前にサロンに出社して、15時まで働いています。その後、ジムに移動して、16時から19時まで練習です。
1時間ほど休憩の時間を取って、20時から22時まで2回目の練習やトレーニングをします。家に帰るのは23時で、寝るのはいつも深夜の2時前くらいですね。
── 2時に寝て、朝7時半起き! 毎日大変そうですが……。
でも感覚的には、学校に通っていたころと一緒なんです。だいたい9時くらいから授業が始まって、15時に下校してからK-1ジムへ練習に行っていたので。
黒板に向かって勉強していた時間が、そのままサロンワークになっただけ。むしろ今の生活は、先輩の技術を見て学びながらお給料ももらえる、すごく贅沢な時間だなと感じています。
もちろん、お金をいただいてお客様にサービスをしているので、学生時代と責任感は全然違いますけれど。
── とても前向きですね。
K-1選手と美容師、両方をやれる環境をこの職場でつくってもらった分、もう頑張るしかないと思っているんです。これまで必死にやってきた結果が、今の私です。
── 菅原さんがK-1選手としてプロデビューしたのはいつですか?
2019年1月です。ただ、デビューの話自体は、実は美容学校に入る前からいただいていました。AO入試で2017年8月に学校が決まって、9月ごろにプロデビューの話が舞い込んできて。
もう学校に受かった後だし、格闘技はどうしようかなと迷ったのですが、若いうちはやりたいことをやってみたほうがいいと思って、格闘技と学校を両立させることに決めました。
── 学校卒業後の進路も、美容師とK-1選手を両立させると決めていたのですか?
いえ、そういう風には考えていなくて。本当は美容室に就職する気はなかったんです。
美容師は手を使う職業だし、拘束時間も長い。格闘技を本気でやりたい私にとっては、難しい条件だなと思っていました。
学校が始まったころの三者面談でも、先生に「今は格闘技をやりたいので、就職しません」と伝えたんです。
── 学校の先生は、K-1選手になるよりも就職を勧めたのでは?
それが、先生も長年空手をやってきた人だったので、格闘技に理解がある方でした。国家資格を取るつもりならそれでいいと、背中を押してくれました。本当に周りの方に恵まれている人生だなと思います。
── 就職を考えていなかった菅原さんが、airに入社したのはどうしてですか?
K-1選手としてプロデビューして2戦目のころ、airの木村直人さんに声をかけていただいたことがきっかけです。
私が両立して働けるような環境をつくってくださったおかげで、今のような形で働くことができています。
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