中野製薬は2023年1月16日、今年の政策を「NEW MESSAGE 2023」としてオンラインで配信した。
中野孝哉社長が、サロン経営の課題ともいえる収益向上のためのサポートプログラムについて語った。
サロンメニュー料金アップに貢献を
2022年はウィズコロナが進み、経済復興の施策も実施され少しずつ個人の消費が戻ってきた。
美容業界でも昨年は、サロンを利用する1回あたりの利用金額が男女ともに2019年と比較して約10%伸長。特に女性の1年間の店販購入金額は20%伸び、明るい兆しも見えてきた。
その一方で、世界的に急激なインフレが進行している。日本では物価上昇に対し収入が追いついていないことが問題となる。
中野社長は「美容業界に目を向けると、雇用、スタッフの収入向上が目下の課題となる。この課題が解決されない限りいずれは近い将来、人材確保が厳しくなり最終的には業界が衰退してしまう」と危惧する。
「以前より課題となっていた理美容業界のサロンメニュー料金は、他のサービス業に比べ伸び幅が少ないのが現状。この状況をなんとか打破していくことを考えている」と語った。
テーマは「生活者のサロン体験最大化」
中野製薬は「生活者のサロン体験最大化」を2023年のテーマに掲げる。
「サロン体験最大化」とは、お客さまに期待値以上のサービスを提供し、感動や喜びを生み、その価値に見合う対価をもらうこと。そして、その利益をスタッフに還元していくことを目指す。
5つの「ナカノ サクセス プログラム」
その好循環のサイクルを生み出すためのサポートプログラムとして、中野製薬では「ナカノ サクセス プログラム」を実施する。このプログラムは、5つのカテゴリーから成り立つ。
①新規顧客の固定化
新規顧客を生涯顧客につなげていく。サロン体験を深める「ナカノ ビューティー メソッド」を軸に、季節にあわせた悩みの解消、トレンドの提案で顧客満足度を上げる。
②メニュー・店販
単価アップにつながる、新たなメニューと店販活性化の提案を行う。
③スタッフ教育
生産性の向上やスキルアップを図る。
④経営サポート
経営分析、新規出店をサポート。ステージに合わせたプランを多数用意している。
⑤モチベーションアップ
集客、個人ブランディングで個性を磨く。
これらのカテゴリーごとに、サロンが直面している具体的な課題を抽出していく。
中野社長は「より良い経営のための伴走者を目指す」と決意を述べた。
編集/杉野碧、畑中美香 文/渡辺みゆき