「サキザキテルコ」がサービス終了 美容室特化型デジタルサイネージの先駆け

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「サキザキテルコ」がサービス終了 美容室特化型デジタルサイネージの先駆け

デジタルガレージは2023年3月末をめどに、美容室特化型デジタルサイネージメディア「サキザキテルコ」を終了することを明らかにした。

 

2023.02.06更新(2023.01.26公開)
※後継サービスの可能性、終了理由についてデジタルガレージのコメントを追記

ダリアとのタッグで全国展開

2020年8月にスタートした「サキザキテルコ」は、美容室の鏡の前に専用タブレット端末を置き、広告動画を流すというサービス。施術を受けているお客さまの視界へ自然に入ることを強みとしている。

運営元のデジタルガレージは、「価格.com」や「食べログ」で知られるカカクコムなどをグループ会社に持つ、東証プライム上場の大手IT企業。

「サキザキテルコ」は、デジタルガレージ初のデジタル屋外広告(Digital Out Of Home=DOOH)として話題を集めた。

サービス開始時の目標は、2021年3月をめどに配信店舗数が約3000店、配置台数が約1万8000台、⽉間リーチ数は約180万⼈。当初より美容ディーラーのダリアと業務提携し、全国展開を図ってきた。

参考)2022年3月期の売上収益

デジタルガレージ 729億5500万円(前年同期比80.2%増)

カカクコム 517億2300万円(前年同期比1.3%増)

美容室2100店に1万1000台

その後、追随するサービスも現れたが、美容室特化型デジタルサイネージとしては一番手を維持。目標の4カ月後にあたる2021年7月には、配置台数が約1万1000台(目標に対し△7000台)、月間リーチ数が約110万人(△70万人)との実績を残していた。

また直近の発表では、配信店舗数が全国2110店舗、配置台数が1万1261台、月間リーチ数が約112万人だった。

サキザキテルコの普及台数
サキザキテルコのメディアシート(2022年10-12月)より抜粋

参考)リクルートも参入

リクルートは2022年4月より、美容室向けデジタルサイネージサービス「BELLET(ベレット)」をスタート。8月末時点で、東京23区を中心に350店舗、1800席に配置。9月より広告枠の販売を始めた。

サービス終了のスケジュール

今回、販売を終了する広告メニューは次の通り。

純広告(Short Ads,Standard Ads,Long Ads)/ エリアターゲティング配信 / プログラマティック配信 / クイズアド / 動画制作プラン / オプションメニュー各種

下記のスケジュールで順次、サービスを終了していく予定。

2月28日(火)新規広告受付停止
3月31日(金)店舗での配信終了
4月28日(金)レポーティングなどのサポート終了

なお、デジタルガレージによると、現時点で後継サービスの予定はない。終了の理由は「事業戦略としての判断」としている。

文/大徳明子

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