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型破りを貫く! 西荻窪音楽美容室 DON’T 希世美さん Jobシンガー・missatoが行く(4)

③仕事と音楽

音楽を好きになったきっかけ

音楽にハマりだしたのは中学生のころです。

渋谷のタワーレコードにCDを買いに行ったら、購入特典でライブチケットが付いてきたんです。生の音楽の迫力に感動して、それ以来ライブ巡りをするようになりました。

対バン(複数の出演者が出るライブ)に行くと、新しく好きになるアーティストがどんどん増えるんですよ。ライブ好きな友達もたくさんできました。

夜行バスで大阪や京都へ遠征しまくっていたのも、いい思い出です。

だから、私にとって「音楽を聴く」ことの基本は、CDとか音源を聴くよりも、ライブに行くことなんです。

希世美さんが大好きなアーティスト・忌野清志郎さん
美容室の本棚には、忌野清志郎さん関連本がずらり

今は子どもが2人いるので、ライブを観にいくのは、日比谷公園大音楽堂など子ども連れでも楽しめる場所を選んでいます。子どもたちも大きくなってきているので、そろそろ一緒にライブハウスに行きたいなぁ。

上のお子さんが赤ちゃんの時のお写真
お子さんが小さかったころもアクティブに活動していたそうです
日本武道館にライブに行ったり、動物園に行ったり

希世美さんにとって音楽とは

私にとって音楽とは、気持ちを落ち着かせてくれるもので、同時に、気持ちを高ぶらせてくれるものでもあります。

あとは、気持ちよくお金を使える場所! たとえ散財しても、まったく後悔なし! 笑

希世美さんの仕事観

無理して会話する必要はない

心がけているのは「施術中、無理に会話をしようとしないこと」です。私が無理して会話をすると、お客さんが気をつかってしまうんですよね……。

お客さんが話を聞いてほしそうだったら、自分からはあまり話さないです。逆に話を聞くのが好きなのかなと思った方には、自分が楽しいと思う話をします。

たとえば、「マラソン大会に出ました」とか「ウルフルズの30周年のライブに行ってきました」とか「私、30歳になった年にバンジージャンプしたんですよ」とかね。

家族そろってマラソン大会に参加! やりたいことはすぐに実行!
三十路記念でバンジージャンプに挑戦したとのこと

美容室への苦手意識を払拭したい

DON’Tは一組ずつ貸し切りのプライベート空間なので、周りにお客さんがいないからこそ言いづらいことも伝えやすいと思います。

たとえば、「高所恐怖症だから椅子を上げないでほしい」「髪の毛が薄くなっているのが気になる」とか、隣に人がいたら言いづらいじゃないですか。

1対1の空間だから、お客さんは腹を割って話してくれるし、私も真剣に答えられます。

私の願いは「お客さんが安心して来店してくれること」。

かつての私のように美容室に苦手意識を持っている方にも、そんな気持ちを届けたい。

だからDON’Tの公式サイトでも、美容室に苦手意識がある方、子連れの方、障害がある方――どんな方でも安心して来てもらえるようなメッセージを載せています。

「ロボットのようなマニュアル一辺倒で生きるのはイヤ」

美しい刈り上げはハサミでつくる

技術面のこだわりは、バリカンではなくハサミメインで刈り上げをすることです。頭の形や凹凸に合わせてカットを調整できるので、シルエットが美しくなるんですよ。

バリカンより多少時間はかかりますが譲れないポイントです。ハサミの刈り上げって楽しいので、思わずテンションが上がります!

希世美さんの描く未来

めざすは「型に縛られない美容室」

「型に縛られない美容室」でありたいなと思うんです。

お客さんと私の1対1の空間だから、お客さんによって変幻自在の美容室でいいと思っています。とにかくお客さんに無理をさせることが嫌。

私自身、「美容師」だから、とか「女」だからみたいな固定概念で見られるのが苦手なので、お客さんにもありのままでいてもらえる空間にしたいです。

もちろんマニュアルなんてないから、失敗するときもあるけれど、へこんでても何も進まない。だったら次にどうするか最善策を考えて行動する。かなり前向きな性格なのかもしれません。

引退後は、焼き芋屋さんになる

実はDON’Tでは、店内で壺やき芋を提供しているんですよ。 なぜ美容室を経営しながら、壺やき芋づくりもしているかというと、シンプルに私が焼き芋が好きだから。

2022年9月にスタートした取り組みで、本格的な壺やきの焼き芋なんです。壺の中で吊るして焼くので皮が焦げず、甘くてしっとりした仕上がりになります。

「毎日一食は焼き芋でいい!」と宣言するほどの焼き芋愛

美容師を引退したら、老後は焼き芋屋さんになろうと今から考えています。持ちたいお店のイメージも決まっていて、靴を脱いでくつろげるスタイルが良いなぁと。

現在は東京に住んでいますが、焼き芋屋を始めるなら北海道と決めているので、何とかツテを作ろうと頑張っています。

老後までに芋の知識を吸収したい! 本業は美容師ですが、美味しい焼き芋作りの修行中でもあるんです。

老後に移住予定の北海道は、旦那さまの出身地なんだそう

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「ハサミを研ぎ続けていれば、未来はつながる」

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