ヘアケア市場の拡大が続いている。
矢野経済研究所は2022年12月14日、ヘアケア市場に関する調査結果を発表した。
2021年度の市場規模は、事業者売上ベースで前年度比109.7%の4977億5000万円。2022年度は同103.0%の5128億円と予測している。
来店客数が増加&育毛・発毛剤市場が好調
前年度からコロナ禍が続くものの、徹底した感染予防対策で店舗は通常通りの営業を続け、経済活動が回復傾向になった。
経済回復を背景に来店客数の増加や、育毛・発毛剤市場の好調があり、2021年度のヘアケア市場規模(毛髪業、植毛、発毛・育毛剤、ヘアケア剤市場の合計)は、前年度比109.7%の4977億円となり、コロナ前をも上回った。
年度 | 出荷金額 (百万円) | 前年度比 (%) |
2017 | 451,140 | ― |
2018 | 458,890 | 101.7% |
2019 | 467,150 | 101.8% |
2020 | 453,700 | 97.1% |
2021 | 497,750 | 109.7% |
2011 | 512,800 | 103.0% |
カテゴリー別はヘアケア剤が半数
カテゴリー別構成比は、ヘアケア剤が50.7%と全体の半数を占めた。発毛・育毛剤は25.3%、毛髪業が23.0%、植毛が1.0%だった。
なお、毛髪業市場は、かつら・増毛および育毛・発毛サービスの提供やそれに伴う商品販売などを指す。
コロナ禍でヘアケア意識の向上
コロナを機にリモートワークなどで在宅時間が増加し、時間的な余裕が生まれたことで、ヘアケアの意識が向上したと考えられる。
矢野経済研究所は、2022年度のヘアケア市場は、前年度比103.0%の5128億円に拡大すると予測。2023年度以降も、市場は拡大傾向で推移する見通しとしている。
編集・文/大徳明子 文/大江きさき